SI接頭辞

SI接頭辞

SI接頭辞は、国際度量衡総会によって定義された、SI単位の前につける10の累乗倍の数を示す接頭辞です。
JIS規格では、JIS Z 8000-1（正確にはJIS Z 8000-1:2014 量及び単位 第1部）で定義されています。

SI単位において、大きな桁や小さな桁の数値は、一貫性のある10進の倍量及び分量群をSI接頭辞を用いて効率よく表現することが可能になります。 具体的には、「0.000001m（0.000001メートル）」を「1μm（1マイクロメートル）」として記載することで、桁数の読み取り間違い等を予防することができます。

ただし、複数のSI接頭辞を続けて使用することは禁止されています。
たとえば、「1nm（ナノメートル）」を「1mμm（ミリマイクロメートル）」と記載するのは間違いです。

また、SI接頭語と単位の名称は続けて表記必要があります。 たとえば、ミリメートルは「mm」と記載し「m  m」と記載するのは間違いです。 同様に、マイクロパスカルは「μPa」と記載し「μ  Pa」と記載するのは間違いです。

SI接頭辞の記号はほぼ全てラテン文字1文字で表現していますが、「da (デカ)」 と「µ (マイクロ)」だけが例外になります。

• 「da」はラテン文字が２桁
• 「µ」はギリシャ文字、だだしギリシャ文字が使えない場合にマイクロを u で表すことが ISO 2955 で認められている

2進接頭辞

2進接頭辞も、JIS規格ではJIS Z 8000-1（正確にはJIS Z 8000-1:2014 量及び単位 第1部）で定義されています。

IEC 60027-2の第2次改定で、2進接頭辞が定義されました。これにより、2進数におけるSI接頭辞のあいまいな使用がなくなります。 たとえば、「k」をSI接頭辞では「1000」と決められていますが、2進数では「1024」として扱う場合がありました。 つまり小文字の「k」は「1000」で、大文字「K」は「1024」として扱いというローカルルールです。
kに関しては問題ないように見えますが、このルールにしたがうと、SI接頭辞の大文字「M」は本来「1000000」が「1048576」になり、 逆に小文字「m」を「1000000」と定義した場合、本来の ミリ を表せなくなるという問題があります。

「コンピュータ関連の場合のみローカルルールで良いではないか。」という考え方もありますが、規格としては誤用を避ける必要があるのでしょう。